周期性のあるデータの分析
人間の活動が影響する事象は、周期性を持つことが多い。週単位や日単位はサンプルも多く集計すると明確な傾向が出やすい。
金融市場の取引量も例に漏れず、取引量には曜日の周期性が存在する。例えば、土日の取引量は極端に落ちる。
市場の将来の取引量を予測したい時、過去の取引量を参照することが多いが、過去1日のデータを元に集計・予測すると、曜日の影響が出ると予想される。
例)月曜日の取引量を、1日前の日曜日の取引量で予測する場合、月曜日と日曜日で傾向が明らかに異なると良い予測にならないかもしれない。
対応策として、過去7日のデータを元に集計すれば、どの曜日においても、直近一週間の全ての曜日が含まれるため、曜日の依存性が現れにくいと期待できる。
一方で、過去参照する期間を延ばすほど、予測値の変化は緩やかになるため、市場環境が変わった時に対応が遅れる。現実的には直近の取引量と過去7日の取引量を重み付きで調整して将来の値を予測する、などの方法が考えられる。